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Special Interview 齋藤宏文×バーミキュラ ウォック

ひとつの鍋で、何百種類もの料理が作れる。中華の魅力を、家庭の食卓へ。

赤坂の中華の名店「赤坂四川飯店」で12年の修業を積み、築地「東京チャイニーズ 一凛」、鎌倉「イチリンハナレ」、有楽町「TexturA」と、常に新しい中華の表現に挑戦し続けてきた齋藤宏文シェフ。バーミキュラとの出会いは約7年前、鍋を使い始めたことがきっかけでした。以来、ライスポットやフライパンなど、店とプライベート双方で愛用してきた齋藤シェフに、新製品「バーミキュラ WOK」で焼売と麻婆豆腐を作っていただき、その使い心地について伺いました。

ジャスミンライスをまとわせた焼売。
決め手は、瞬間蒸発ホーローによる蒸気の強さ

まず見せていただいたのは、ひと工夫加えた焼売です。

 

「焼売の周りに皮をつけないで、ジャスミンライスをつけます。小麦粉の生地をまわりにまとうより、お米の香りがついたほうが、まとまった味になる。普通の焼売だとシンプルかと思い、すこしアレンジした焼売にしました」

具は挽き肉やエビ、香味野菜を合わせたもの。仕上げにヤゲン軟骨を加えることで、食感にアクセントをつけています。

 

「WOKでお湯を沸かしてみて、蒸し器としても最適だなと感じました。蒸気がたくさん出るので、表面が乾燥しないんです。瞬間蒸発ホーローがコーティングされているので水分の蒸発が早く、より蒸気が出るのかなと。なので、蒸し料理に向いていると思いました」

 

蒸し上がった焼売には、余計な香りが一切つかないといいます。

 

「木のせいろだと木の香りがつきます。その香りをつけたい料理もありますが、今回はお米の香りをたたせたいので、WOKはぴったりですね。香りと食感がとてもいい焼売ができます」

「焼売を調理して驚いたのは、火の通りが全然違うということ。水蒸気をまといながら火が通るので、素材も崩れない。油で火を通すのとは、また違った感覚の調理法です」

 

齋藤シェフが中華料理でもっとも大切にしているのは、香りだといいます。

「中華料理において、一番重要視してるのが香りなんです。たっぷりの蒸気で短時間で一気に加熱することで、食材の香りを守りながら調理できます。私自身、普段から蒸すという調理法をよく使っていますが、魚を蒸したり、いろんな食材に使える調理法ですね」

料理は、切れ味から。丁寧な下ごしらえが、美味しさの差になる

美味しい焼売とそうでない焼売の違いは何かと尋ねると、齋藤シェフは下準備の丁寧さを挙げました。

 

「特に、丁寧に野菜を切ることは重要です。切れない包丁を使うと、材料をつぶしてしまう。食材をつぶさずに切った場合と比べると、料理の味に明確な差が生まれます。切れ味の鋭い包丁を使うことは、おいしい料理を作るうえで欠かせません」

 

側面からも火が入るから、中華料理がおいしく仕上がる

続いては、麻婆豆腐。まず驚いたのは、鍋の熱伝導の良さでした。

「あとは麻婆豆腐。熱伝導が良くて、この形状だからこそ、おいしく作れると感じました。中華料理に向いてるんですよ。チャーハンも作ってみましたが、鍋を振らなくてもパラパラに仕上がりました」

 

「平たいフライパンだと、火がうまく入りません。家庭のガス火だと特にそうですね。ですが、WOKだと側面にしっかり火が回る。すごく中華が作りやすかったです」

 

フライパンとWOKの違いは、その形状にあります。

「中華料理は、こまごま作るよりも、大量に作った方が美味しい料理。いろんなものをたくさん入れて炒めたり、一緒に煮込んだ方が美味しくなる。だから、深い鍋の方が熱の伝わりもよく、たくさんのものを一つの鍋で調理できる」

「普通のフライパンは底面からの火入れのみですが、WOKは底面に加えて側面からも火が入ります。普通のフライパンは平たく、側面にはほとんど熱は持っていないですよね。側面を使って調理できるというのは、仕上がりが大きく変わってきますね」

「焼く」は「焼き付ける」。中華ならではの照りを、側面からの加熱でつくる

麻婆豆腐で見せていただいたのは、中華ならではの「焼く」という技術でした。

「中国の “焼く” という字は、日本でいう “焼き付ける” の焼くなんですよ。照りをつける、焼き付ける。麻婆豆腐もしっかり焦がすわけじゃないけど、照りをつけるためにしっかりと焼いていく。その調理法を行うには、まわりからの熱がないと、その状態にはならないんです」

 

「側面まである方が、火が当たる部分も多いですよね。深い形状で、表面積が大きい方が中華には適している。底面からのみの火入れか、底面と側面からの火入れができるか、そこが大きく違います」

 

グツグツと沸き立つ音や湯気も、料理をつくる楽しさのひとつだと語ります。

「麻婆豆腐もグツグツと沸くし、とてもシズル感のある料理をつくるのが、楽しいだろうなと思います。」

「実際に使ってみて、煮えているのか煮えていないのか、はっきりと表情に出る鍋だと思いました。蒸気が立つとか、グツグツ感とかがわかりやすいんです」

何百種類もの料理を、ひとつの鍋とおたまで。それが中華の魅力

齋藤シェフが中華料理の道を選んだきっかけも、道具にありました。

「ひとつの鍋で、なんでもできると思ったんですよ。おたまと鍋がひとつあれば、チャーハンも麻婆豆腐も炒め物も煮込み物も、なんでも作れる。それが中華料理の魅力で、中華料理をやろうと思ったきっかけでもあるんです」

 

「ひとつの鍋で、何百種類、下手したら何千種類もつくれる。日本における四川料理の父といわれる陳建民さんは、もともと中国から日本に渡るときに、おたまと鍋しか持ってこなかったそうです。おたまと鍋ひとつで中国から出てきて、日本にお店をつくってしまう。何でもできるという魅力がありますね」

 

バーミキュラとの出会いは7年前。アヒージョ用の鍋がきっかけだった

齋藤シェフとバーミキュラとの付き合いは、約7年前にさかのぼります。

 

「中華料理店のほかに、スペイン料理のお店もやっています。アヒージョ用にいい鍋がないか探していたら、バーミキュラの小さい鍋なら蓋もついているし、蓄熱性も高く、一人用の鍋としてちょうどいいんじゃないかと京都に店を構える、アカ(aca 1°)の東シェフから勧められて、使い始めたのがきっかけです」

 

その後、フライパンやライスポットとも出会い、日常的に活用するようになりました。

「鎌倉でワインバーもやっているんですけど、小さい調理場でも機能性が高く使い勝手が良いので、ライスポットを重宝しています。ご飯も炊けるし、煮込みもできるし、保温もできるし、料理をそのまま出せる。結構前から使っていますね」

 

「コロナの時期に自宅で料理をすることが増えて、自宅でもバーミキュラ製品を使うようになりました。ライスポットでご飯を炊いたその日から、子供が白米が大好きになり、今では塩むすびが好物です」

 

道具選びの基準についても語っていただきました。

 

「私たち中華の料理人が使う鉄製の中華鍋は、取っ手が取れるまでは、本体を叩いて形直しをしながら長く使っていくんです。なじみのある道具を使えば、感覚がぶれることもありません。バーミキュラの製品を選んでいる理由も、長く使える道具だということがあります」

中国生まれの道具が、日本の食卓に届き、また中国へ渡っていく

インタビューの最後に、バーミキュラ WOKが料理にもたらす可能性について伺いました。

「WOKは中国で最初に発売するそうですね。日本の製品が中国から生まれて、それを受け入れてくれる方々がいたら嬉しいなと思います。中国でも日本でも、家庭にこの鍋があることで、すごく便利に感じるはず。ぜひ使ってほしいですね」

 

「WOKで調理することで、料理がどういう風に変化するかというと、シズル感のある料理が増えたり、グツグツ煮えたお料理を間近で食べたり、作っているときに香りが広まって、みんなが気になるような料理がいっぱいできると思います。蒸し料理にも最適ですし、中華料理ならではの、焼きつける、照りを出すという料理も、煮込み物でも炒め物でも、なんでも使えると思います」

 

最後に、バーミキュラ WOKの魅力を一言で表してもらいました。

 

「香りがいい料理がつくれる。そこが一番の魅力です」

 

齋藤氏に教わる
VERMICULAR WOKレシピ

Recipe1
ジャスミンライスの焼売

Recipe2
麻婆豆腐

東京チャイニーズ 一凛/イチリンハナレ/TexturA オーナーシェフ

齋藤 宏文

Hirofumi Saito

1976年静岡県生まれ。「赤坂四川飯店」にて12年間修業を積む。2013年、築地に「東京チャイニーズ 一凛」を開店。2016年に総料理長就任。2017年、鎌倉に一凛の離れとなる「イチリンハナレ」を開店。2019年、有楽町に中華×スパニッシュ「TexturA」を開店。

撮影/伊藤優太

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