「食材を買う」「料理する」という体験を通して「食べること」の大切さや楽しさを子どもたちに感じてもらうイベント、
「はじめてのお買いものとお料理(主催:stillwater)」が、11月10日(土)、アークヒルズマルシェで行われました。
今回のメニューは、「さつま芋のブラウンシチュー」です。じっくりと秋の恵みの味わいを楽しめるよう、
今回も無水調理で素材の味をより深く味わうことができるバーミキュラのお鍋を使っていただきました。
4歳から小学6年生のお子さんたちが、マルシェで野菜を買い、バーミキュラを使ったスープ作りにチャレンジした様子をリポートします。

今回も作り方を教えてくださるのは、Soup Stock Tokyoの商品部 大木泉先生です。
始まりの時間を前にいそいそとエプロンを着て準備をする子どもたち。気分は「ビストロのシェフ」でしょうか。少し緊張した面持ちで席に座ります。知らない子と一緒にお料理をするのはちょっとドキドキしちゃうかな?

先生のご挨拶のあと、
「では、今日はさつま芋、ブロッコリー、きのこ。それに、今回のシチューに合う野菜を探してきてください。きのこは3種類以上を組み合わせたほうがおいしくなります。みんな違うきのこを買ってきてね」。
さっそくスタートです。
担当のお野菜を一緒に買う子と手をつないでマルシェまで。自然とおしゃべりがはじまります。みんな仲良くお買いものできるかな?

おいしい料理はおいしい食材選びから。子どもたちはお目当ての野菜を探しに、マルシェの中をくるくると走り回ります。小さな子どもたちの背よりも高く積まれた野菜たち。土がついたままのものや、いつもと違う色や様子のもの。マルシェに並ぶ野菜たちはスーパーで見かけるものよりちょっと個性的です。

「あれかな? これかな?」と探していると、親切な店員さんたちが「今日は何をつくるの?」と声を掛けてくれます。

「この白くてふわふわしたのはキノコなの?」
「この黄色の人参はいつもの人参と同じ?」
「さつま芋、でっかいねー!」

子どもたちはめずらしい秋の実りを手に取ったり、よく眺めたりと大忙しです。中には「おまけだよ」と、珍しい色の人参をもらう子たちも。初めてのお買いもので“買いもの上手さん”が誕生したようです。
さあ、いよいよ下準備の開始です。
土が付いた野菜はよく洗って、きのこやブロッコリーは小さい子たちが口に入る大きさに裂いたり割ったりします。年上のお姉さんたちは包丁でかぼちゃや人参を切ったり、さつま芋を抜型で抜いたり。力を入れてもなかなかきれず、手のひらに抜型のあとが付いちゃう子も。どの子も悪戦苦闘しながら楽しそうに野菜と“格闘”していました。
「野菜はかたいものから順番に火を入れていってくださいねー」。
鍋にオリーブオイルを熱し、人参、かぼちゃ、さつま芋。油がはねないように気を付けながら野菜が透明になるまで炒めます。

「私の作ったシチュー、食べてね」
「みんなで食べるんだよ。楽しみだね」

なんて言いながら、お料理を楽しむ子どもたち。1つのものを協力して作り上げていくと、知らない子同士でもだんだん仲良くなれてしまうもの。それがこのワークショップの楽しさの1つです。

塩をひとつまみして、いったんフタ(蓋でもふたでもなく、フタのほうがいいでしょうか?)をします。ちょっと塩をつまみ食い。「からーい!」口に入れてみたり、質感を感じることも料理を覚えるための重要なことですね。
お鍋に「おいしくなってね」とおまじないをして、お鍋の様子を眺めます。
さて、少しだけ休憩。おいしい匂いがしてくるまで、野菜のお勉強です。
ブロッコリーはどんな風に生えているのか、人参の葉っぱはどんな風に食べればいいのか。
子どもたちだけでなく、一緒にきた親御さんにも普段の食卓のヒントになりそうなお話しがたくさんありました。
さあ、鍋から白い湯気がこぼれてきました。
いいころあいを見て、鍋のふたを開けると、そこから野菜のおいしそうな匂いと白い湯気が!
「わぁ!」という歓声や、目を大きくして鍋を覗き込む子どもたち。しんなりした野菜に、
「もう食べられる?」と食いしん坊まで。

ここに、Soup Stock Tokyoのおいしいボルシチスープの素と、牛乳、パルメザンチーズを振りかければ完成です。
ひと煮たちさせて、一人ひとりが食べられる分量をよそいます。
「いただきます!」と一緒に口に運ぶ子どもたち。ハフハフしながらごろごろ野菜にかぶりつき。「おいしい!」と、子どもたちはどんどんスプーンを進めます。

先生が、「鍋ごとに味が違うんだよ。具材や塩加減で味が変わるからちょっと味見してみてね」と教えると、
「隣のテーブルのシチューも食べてみたい!」
子どもたちは隣のテーブルへおかわりをもらいに遊びに行きます。しばらくすると、もうお鍋は空っぽになってしまいました。

秋の深まりとともに寒い日が続いたら、野菜のほのかな甘みと深みが味わえる濃いシチューを。今度はぜひ、おうちでお母さんと一緒にお料理してみてくださいね。

お母様方の声

「まったくお料理をしたことのない子で、今日が初めてのお料理だと思います。
これをきっかけに、野菜をどうやって食べるのか、とか料理の仕方に興味を持ってくれたらうれしいな」

「何度かイベントに参加するうちに、野菜の切り方を教えてくれたりするようになりました。いまではお料理のお手伝いをしてくれています」

「お料理やお菓子作りを子どもと一緒にできるのが本当に楽しいです。ここで覚えたことを家でもきちんとやってくれて。
私がいうより自分でやってみたことの方が呑み込みが早いのかもしれませんね」